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自らの人生を淡々と語るリヒテル
そして素晴らしい演奏の数々

きっと見る人を魅了すること間違いないです

私はこれを見てからますますリヒテルが好きになりました
孤高のピアニストーリヒテル
２０世紀最高のピアニストに数えられるリヒテルは富や名声、政治といったもに生涯を通じて関心をもつことが無かった。彼にとって音楽は呼吸することと同様な生きていくことに不可欠な要素であり、それ以外の事柄は煩わしいことであった。ソビエト時代、行く先々に尾行がついた事でさえ彼の精神的自由を侵すことが出来なかった。子どものように純粋に音楽するリヒテルに、全編を通して共感とともに孤高さを感じてしまう。録画の最後に、自分の音楽ではなく人生が「気に入らない」と語るリヒテルの苦悩に満ちた表情には、最晩年になって指や音感が衰えていく己への冷徹な宣告の様に思える。
リヒテルが自分の言葉で自分を語る貴重な資料
旧ソビエトが産んだ偉大な芸術家のなかで、最後まで国外に出なかったのがリヒテルである。ギレリスが西欧でその演奏の高さを賞賛されたとき、「私が足元にも及ばない凄いピアニストがソ連にはいる」と言ったのがリヒテルのことであったのは有名な話である。しかし彼は１９６０年になって始めて米国で海外演奏を行い、センセーションを巻き起こしたが、自分の演奏に対しては大いに不満であった。また長く国内のみに止まっていた理由を、彼自身の言葉、妻であるドルイアックの言葉で説明しているのを始めとして、芸術、演奏、他の芸術家、人生について自分の言葉で語っているのは、リヒテルという人間を理解するうえで興味深い。特にさまざまな過去の経験を詳しい記録に残しており、そのノートを見ながら当時の印象を語るのを見ると、極めて几帳面で常に自分の演奏に厳しい姿勢が分かる。自らに関して語ることの極めて少なかった偉大なピアニストの貴重な記録映像である。
貴重な映像！
天才ピアニスト・リヒテルが人生を回想し、間に様々なビデオクリップが盛り込まれています。リヒテルのみならず、ネイガウス、プロコフィエフといった偉人たちの映像も含まれていて、僕のような若い世代にはとても勉強になる資料です。